今年お支度させていただいたお嬢様は、お二方共ご自前のお着物で、お母様が着た振袖をお召しになるとの事でした。
お母様やお嬢様のご希望やイメージが明確であったり、ご本人の意思がしっかりされていたので、とても有難く思いました。
メイクに関しては、ご自身がする普段するメイクが基準となるので、メイク後に物足りなく感じたり、盛り過ぎに感じられたりなどそれぞれです。
私が提案する際は、どちらの色が好きか(付けたいか)を選択していただいたり、アイメイクやチーク・リップなどの色の足し引きを選択していただくようにしております。
もちろん、ご自身でメイクをするという選択もアリです。
今年は帯結びのご希望がありました。
「ふくら雀」にして欲しいとの事でした。
この帯結びは古典的で皇族の方が振袖をお召しになる際は必ずこの結び方をされています。
最近での成人式ではあまり見かけないかもしれないくらい、とてもシンプルな帯結びですが、帰って目立つようなしとやかさのあるお姿でした。
もう一方は、垂れ下がる「だらり風帯」に興味があるとの事で、アシンメトリーに片側を垂らすように結びました。
存在感がありながらどこか控えめなお姿でした。
帯結びは身長などによってもバランスの取り方が変わります。
着付はお任せすることが多いと思いますが、帯の結び方も晴れ姿のイメージのひとつに選んでみても楽しいのではないかと思います。